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Oct 26, 2008

「スクラッチタイル・オープンスタジオ」

週末と休日のみの公開なので、現時点で残りあと4日(10/31、11/1,2,3)の展覧会ですが、横浜のアーティスト・スタジオ「スクラッチタイル」の招きで、連続個展シリーズ「スクラッチタイル・オープンスタジオ」に参加しています。会場の小さなホワイトキューブ空間は、ある種ベーシックな美術との出会いを想起させてくれ、自身が学生時代の出発点として持つ「絵画」と、そこから乖離した現在への道筋を振り返る機会を与えてくれました。また、近年私はプロジェクトが実施される土地やテーマと社会や環境との関係を常に意識した制作を続けていますが、今回その要素はほとんどありません。その反面で、自身の目や筋肉に残留する、絵画として事物を描写するかつての記憶と、現在使用することが多いビデオ映像に自らが求めている機能との関係性に絞り込んだ作品になりました。このように、元々は少なからずパーソナルなテーマから構想されたものですが、結果的に、視覚表現についての根本的な問題を孕んだ作品になったように思います。

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05:03 PM




Sep 26, 2008

「言葉を観る/映像を書く」

札幌にある北海道立文学館にて表題の個展が10月13日(月)まで開催されています。今まで私は、美術家として、「文学」とはおよそ遠い領域で制作を続けてきたのですが、テキストとイメージにおける伝達と解釈のズレが重要なテーマであることは認めざるをえません。従って、今回の「文学館」における展示は、そのような傾向を持つ過去作品の中から抜粋したものとなりましたが、予期せぬ切り口による<ミニ回顧展>として、私自身にとっても新鮮な発表の機会となりました。

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しかし、メインの展示は旧作群だけではありません。オープンと同時に公開ワークショップを一週間実施し、そこで完成した映像作品と、プロセスで使用・制作された多様な資料と痕跡のすべてがワークショップ・ルームに展示されています。「言葉を観る/映像を書く」という展覧会タイトルは、そもそもこのワークショップの内容に由来しますが、言葉による表現を他のメディアに置き換える際に顕在化する、読み取り、書き出すという創造行為について考えようという趣旨です。応募いただいた、札幌在住の高校生から50歳代まで異なる世代5人の参加者が、それぞれの愛読小説を持ち寄り、そのワン・シーンを60秒以内でビデオ映像化しました。ルグウィンの「ゲド戦記Ⅰ」から吉本ばななの「キッチン」まで、思い入れ一杯のワン・シーンをロケ撮影やセット製作も行いながら実現しました(ワークショップの様子はこちらのフォトギャラリーで)。

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かなりタイトなワークショップ・スケジュールの中、ボランティア・スタッフとして北大の大学院生達が素晴らしいサポートをしてくれました。また、漆崇博、今井里江子、高田佳子(敬称略)といった、北海道のアート・シーンの未来を担う若手の皆さんが、スタッフとして集結してくれたのも大変嬉しいことでした。本当にありがとうございました!

06:32 PM




Sep 1, 2008

「現代家族の日常と非日常」

数年の構想期間を経た長期・映像プロジェクトが始動しました。現在活動中のタイを皮切りに、東南アジア三カ国(インドネシア、フィリピン)に順次滞在し、現地住民とワークショップを行ないながら、それぞれの家族生活における何気ないディテールを映像で収集していくプロジェクトです。家族というコミュニティーを構成する基本単位に内在する「普遍とヴァナキュラー」、あるいは「グローバリゼーションによる生活様式の画一化と伝統様式の保全」の対峙が‘家族における日常と非日常の境界上’で顕在化すると考え、同時に、映像という表現手法が持つ「ドキュメンタリーとフィクション」という概念の曖昧な境界についても、この活動の中で検証していきます。

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7月からのバンコク滞在では、映像系学生を中心として実施したワークショップによって参加者を募り、現在まで10の家庭における、さまざまな生活のディテールを撮影しました。時に撮影は参加者とのコラボレーションに発展し、美術家と参加者自身の双方にとって新鮮な家族の姿を捉えようと試みた結果、家族の日常が非日常に変容する瞬間が確かに認められ、その幾つかを記録に残すことができました。タイにおける取材は今月10日まで継続予定です。そして今後も、同様の活動を上記2カ国で実施し、それぞれ収集したディテール映像集を最終的に分析、編集することで、総体としての作品(=現代の家族像)を完成させるというプロセスを経ます。これらの経過もこのコーナーで随時お知らせしていく予定です。
尚、このプロジェクトはAPI Fellowshipによって実現が可能になりました。さらに、タイにおける実質的な活動には、バンコクのThe Jim Thompson Art Centerに全面的な協力を得ています。この場をかりて、深く感謝いたします。

01:36 AM




Jul 7, 2008

「幣のフィールド」設営と公開

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度々お知らせして来たプロジェクト「幣(ぬさ)のフィールド」の現地公開が始まりました。日本各地で2年をかけ、5千人を超える人々と制作した約7千に及ぶ白い陶のオブジェを北海道・十勝千年の森に設置しました。今回の設置は第一段階で、制作ワークショップは今後も継続予定です。本年明け以降に実施・制作した長崎、山梨、東京における作品群は次回設置分となります。
ロケーションは深い森と沢に囲まれた丘陵状の草地で、400平米に及ぶ盛土による、なだらかな勾配のシルエットが美しい高台を造成しました。その頂上部分中央にはミズナラの若木を植樹し、これを囲むように白陶のオブジェを円形状に敷き詰めました。このサイトに佇むと、大自然の息吹を肌で感じると同時に、小さな、無数の陶に刻印された手仕事に出会うことで、人間の営み一つ一つに思いを馳せることができます。これらオブジェ群は千年先までの鑑賞者を想定しており、周囲の雄大な自然に対する、プライベートかつ小さな造形物のめまいを起こすようなギャップが、このサイトに特別な空気を作り出しています。
今回の第一次設置を起点として、作品が未来へ向けて自然と共存し、変化していく姿を恒久的に公開していくことになります。これまでご協力にあずかった全ての皆様に深く感謝すると共に、ぜひ、このプロジェクトを導いてくれた十勝の地、そして「幣のフィールド」を訪れていただきたいと思います。

04:19 PM




Mar 25, 2008

「ハノイにおけるビデオ上映」

ベトナムの首都ハノイで行なわれる交流事業 「Sakura Festival in Vietnam 2008」 を主催する財団法人 日本・ベトナム文化交流協会からの依頼により、東京の日常をベトナムに紹介するビデオ・クリップを目下編集中です。在日ベトナム人たちの視線を通した都市生活のスナップショット集とでも呼べる作品で、タイトルは「Tokyo Fragments‘08」の予定。
国家人口の平均年齢が20代後半というベトナムとの交流の未来は、もはや私の世代ではなく、日本の若い世代が鍵をにぎっています。現状からはお互いが強い関心を持ってドラスティックに理解を深める、というのは現実的ではないにしろ、広くアジアに共通する背景を無理なくシェアしていくような、自然体/等身大の交流関係が期待できるように思います。

プロジェクションによる上映は4月5日ハノイ・ホライズン・ホテル(レセプション会場) 6日サンボ国際コンベンション・センター(Ngoc Khanh Road /本会場)。また、フェスティバル終了後には国営TVプログラムにおける放映も予定されています。

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09:07 PM




Jan 12, 2008

「食と現代美術 part4」

前回記事で紹介の講座「アート・コミュニケーション入門」を開講中のBankARTにおいて開催されている「食と現代美術 part4」展に出品しています(1月29日迄 会場はBankART 1929)。作品は国内初公開のビデオ・インスタレーション「Dining Time」。オリジナルよりコンパクトなバージョンですが、新解釈も加味されています。

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06:42 PM




Nov 3, 2007

「アート・コミュニケーション入門~対話の手法」

12月7日を皮切りに翌年2月1日までの毎週金曜日夜、BankARTスクールにおいて「アート・コミュニケーション入門~対話の手法」と題する講座シリーズを持ちます。地域や他者と関わりながら作品を構成する手法を、さまざまな表現分野で活躍するゲストを毎回一人ずつ迎えて話し合い、分野を横断するスキルやノウハウの共有を試みます。

コミュニティー・アートやリレーショナル・アートが活況を呈する一方で、他者との関係に取材する表現活動全体を俯瞰すれば、美術や音楽はいまだ新興勢力と言わざるをえません。その中でドキュメンタリー映画やノンフィクション文学に培われたコミュニケーション・スキルを参照することは、すべての表現者に有益だと思われます。またそれらと平行して、美術や音楽から発信される“モチーフ”を介した新しいコミュニケーション・デザインの可能性を検証していくことも、アウトリーチ活動にみられるようなアートと地域の関係作りに対して有効だと考えられます。

講座として特筆すべきは、このテーマにとって理想的なゲストの方々の顔ぶれです。それぞれが他者や地域と関わりながらの制作体験を紹介いただくと同時に、インタヴュー/ワークショップ/その他の関係構築法/作品参加者及び取材対象者の立場と心理/フィクションとドキュメンタリー、などをトピックに意見を交換し受講者全員で考えていく予定です。ご興味のある方はぜひご参加ください。

BankARTスクール 12-1月期 毎週金曜 
『アート・コミュニケーション入門~対話の手法』
ゲスト・スケジュール

12/7----コンセプト前説-岩井成昭
12/14---寺田靖範(映画監督)
12/21---関朝之(ノンフィクション・ライター)
12/28---阿部初美(演出家)
1/11----手塚夏子(身体表現/振付家)
1/18----粟津裕介(作曲家)
1/25----岩瀬直樹(小学校教諭)
2/1-----藤浩志 (美術家)

[お申し込み・お問い合わせ] 
BankARTスクール事務局
school@bankart1929.com 
TEL 045-663-2812 FAX 045-663-2813
http://www.bankart1929.com/
参加費用は8回の講座通しで15,000円(+入会費)です。

10:12 PM




Jul 30, 2007

活動掲載メディア

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私の活動が紹介されている冊子が最近相次いで(ひそやかに?)自主刊行されました。(1)千葉アートネットワーク・プロジェクト「Wi-CAN 2006」の活動報告書です。1年間にわたる活動を網羅していますが、私のプロジェクト「語リストたちは午後夢をみる」に関しては、破格のオールカラー12ページで紹介。他記事とのバランスが心配なほど詳細なドキュメントになっています。(2)「Public Art Magazine Vol.0 」は米誌「Public Art Review」との連携により、日本で初めてのパブリック・アート専門誌として登場しました。輸入用語を曖昧な解釈のまま浸透させる我が国にあって、「パブリック・アート」の定義と再編成の困難さに気づかされます。個人的には地域の要望を具現化するために、行政とアーティスト双方によるコミュニケーション・スキルの向上が急務かと思います。今回私の活動紹介はささやかなコラムのみですが、マガジンの今後がとても楽しみです。(3)「NPO法人・芸術家と子どもたち」が実施する「Artist’s Studio In A School (ASIAS)の活動記録集2004-2006年版」です。ASIASとの関わりも早くも七年目ですが、今回は初の試みでカラーページが多く活動本来の楽しさが伝わってきます。私自身も機会あるごとに紹介している「光が丘・ツーリスト・インフォメーション」という小学6年生を対象に実施したワークショップ型授業の詳細が掲載されています。
美術家として「モノ」が残らないタイプの仕事に対し、記録の重要性を思い知らされます。今後も適所に必要な情報が届くことを願って。

「Wi-CAN 2006 document アートの浸透圧」 mail@wican.org
「Public Art Magazine April 2007.Vol. 0.」 info@art-society.com
「ASIAS 2004-2006 エイジアス活動記録集」 mail@children-art.net

07:48 PM




May 6, 2007

「In Repose」 ビデオ・インスタレーション公開 

豪州・タウンズビルに残る日本人墓地をテーマにしたコラボレーション・プロジェクト「In Repose」の第一次活動成果として、当地のギャラリーアンブレラ・スタジオにてビデオ・インスタレーションが公開されています(5月27日まで)。本年2月に浅野和歌子(ダンス/振付)と小田村さつき(琴演奏)によって同墓地において行なわれたパフォーマンスをもとに、ビック・マキュワン(サウンド)+金森マユ(映像)+岩井(映像)がビデオ作品を共同制作しました。会期中には浅野と小田村による新たなパフォーマンスも披露されます。今後このプロジェクトはシドニーにおける展示を経て、豪州数ヵ所のサイトにおいて引き続き展開される予定。

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07:25 PM




Apr 10, 2007

「ハヤフサ・ヒデトを探して」上映情報

05年制作の映像作品「ハヤフサ・ヒデトを探して」が、東京・小岩で開催される「メイシネマ映画祭」で上映されます。小岩はハヤフサ・ヒデトが1960年代に「バー・ハヤブサ」を自営していた地であり、なんと上映会を主催する藤崎氏(ご実家が燃料店経営)がかつてこの店にプロパンガスを納品し、ハヤフサと面識があったという不思議な縁によって導かれました。ハヤフサを看板スターとして戦前に一世を風靡した大都映画の撮影所跡地である「にしすがも創造舎」での初公開後、ハヤフサの故郷広島の「横川シネマ」に続き、今回小岩における上映は「ハヤフサゆかりの地巡回」として位置づけられ、過去の上映と同様に現存する唯一の大都映画時代のハヤフサ作品「争闘阿修羅街」(1938)と併映される必見の機会です。

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『メイシネマ祭 '07 終わらない命の物語-ドキュメンタリー百花繚乱』
5月5日(祝) プログラム-J (2本立)
13:00 「ハヤフサ・ヒデトを探して」(05) 岩井成昭作品 ビデオ42分
13:50 「争闘阿修羅街」(1938) ハヤフサ・ヒデト監督・主演 大都 36分
会場:小岩コミュニティーホール  JR小岩駅南口下車 サンロード徒歩8分 小岩図書館 2F
鑑賞券:予約¥1,000 当日¥1,200 シニア+高校生¥1,000
小中学生¥600 ※5回券(¥4,800)、12回券(¥11,000)あり。
予約: fax 03-3659-0179 メイシネマ上映会

04:09 PM




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